都市計画道路「城山多古線」および「小田原山北線」が「新坂下(しんさかした)トンネル」の完成により、構想から80年の時を経て、今年6月に開通しました。開通により、城山多古線が小田原駅西口(城山中学校入口交差点)を起点に、市役所本庁舎や市立総合医療センターなどが位置する市の中心部を通り、大雄山線に並走する小田原山北線とつながりました。この道路は、事業者である県と市が協力して整備を進めてきたもので、県西地域における道路ネットワークを強化する主要な南北軸となります。
「城山多古線」および「小田原山北線」の開通
整備のこれまでと新トンネルの完成
城山多古線は、昭和21年に都市計画決定されて以降、城山中学校入口交差点から順次整備が進められ、平成24年までに山神下交差点までの区間が整備されました。
今回開通した城山多古線の久野(山神下交差点)から多古までの約400mと、小田原山北線の多古から穴部(穴部駅入口交差点)までの約600m、合わせて約1.0kmの区間については、平成24年から測量などに着手し、整備が進められてきました。そして、令和5年には開通区間の約2割を占める「新坂下トンネル」の掘削に着手。その後、トンネル工事が完了し、令和8年6月27日、晴れて開通しました。
開通により生まれるメリット
現県道74号の久野坂下交差点から上多古交差点までの区間は、道路幅員が非常に狭い上、急勾配が続き、大型車が通行できないという道路ネットワーク上の課題がありました。さらに、区間のほとんどに歩道がなく、交通安全上の課題もありました。
今回の開通により、市北部から市立総合医療センターや市役所本庁舎、小田原駅などがある市中心部へのアクセスが格段に向上し、地域間の交流や連携が、これまで以上に促進されます。
また、道路幅員が広く、歩道も整備されたことで、歩行者と車両の安全性も高まり、災害時の緊急輸送道路としての機能も強化されます。
「新坂下トンネル」について
新坂下トンネルは、城山多古線の丘陵地を貫く、約230mのトンネルです。
名称は公募を行い、応募総数305件から、選定委員会の選考を経て決定。小田原厚木道路の「坂下トンネル」に並行する新たなトンネルということから、分かりやすく、親しみやすく、地域に末永く愛される名称として採用されました。
また、トンネル入り口に掲げられている銘板の文字は、本市久野地区出身の書道家・永井香峰(こうほう)さんが書いたものです。
市と県が協力して進めました
県が取り組んでいる道路などの整備事業は、本市の重要な都市基盤となります。市では、それらの事業がスムーズに進むよう、自治会や関係者との調整を図るなど、県と共に事業を推進しています。
平成22年度からは、市職員が神奈川県県西土木事務所小田原土木センターへ出向し、県職員の指導の下、城山多古線および小田原山北線の整備をはじめとする管内の事業に取り組んでいます。
出向職員の声
令和6年度から2年間、県西土木事務所小田原土木センターへ出向し、積極的に地元調整などに取り組みました。
工事の発注、現場管理、地元調整の全てを担当し、経験豊富な県の技術職員と共に奔走した経験は、私にとって大きな財産です。
城山多古線および小田原山北線については、早期開通を願う市民の皆さんの声が励みになりました。この道路が、皆さんの日常を支える主要な道路となることを期待しています。
地域住民の声
トンネルの工事が始まり、形作られてからは、開通を今か今かと待ち望んでいました。
道路幅員が狭い現県道74号を通らず、安全に山北方面に通行できるようになったことを、とてもうれしく感じます。「新坂下トンネル」と名付けられた新たなトンネルが、この地域のランドマークの一つとなることを願っています。