No.1288
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森里川海を回復軌道へ

〜ネイチャーポジティブ宣言〜

地球を抱えた白い体の環境省ネイチャーポジティブキャラクター「だいだらポジー」
▲環境省ネイチャーポジティブキャラクター 「だいだらポジー」

私たちの暮らしを包む、豊かな相模湾と緑深い箱根・丹沢の山々。この美しい小田原の自然環境は、ただ眺めるだけでなく、おいしい水や新鮮な食材をもたらし、森林が水を蓄えることでまちを災害から守るなど、多くの恵みを与えてくれています。一方で、自然環境の保護や再生は、気候変動と並ぶ世界的に重要な課題です。そこで市では、環境活動に取り組む、おだわら環境志民ネットワークと同時に「ネイチャーポジティブ宣言」を行いました。

相模湾の海岸線と市街地、緑深い箱根・丹沢の山々を望む小田原の空撮風景
富士山や鳥、花々のイラストに彩られた小田原市ネイチャーポジティブ宣言文
▲小田原市ネイチャーポジティブ宣言文

詳しくはこちらの市長動画をチェック!

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ネイチャーポジティブとは

これまでの環境保護は「自然を壊さないように守る(減少を止める)」ことが主流でした。しかし、中にはすでに失われてしまった自然も多く、今の状態を維持するだけでは持続可能な地域づくりの実現は難しくなっていきます。

そこで生まれたのが「ネイチャーポジティブ(自然再興)」という考え方です。これは「自然環境を回復軌道に乗せるために、生物多様性の損失を止め、自然を今よりも豊かにしていこう」という前向きな目標です。

例えば、荒れてしまった里山の手入れをして、生き物がすめる場所を取り戻したり、海の環境を整えて、魚や海藻を増やしたりするなど、自然環境を守るだけでなく、人間の活動を通じてより豊かな状態にしていく、未来に向けた重要な考え方です。

私たちの命を支える 「生物多様性」

ネイチャーポジティブを進める上で、最も大切なのが「生物多様性」です。生物多様性とは、あらゆる生き物が互いにつながり、支え合って生きている状態のことです。

生物多様性には、①いろいろな環境(生態系)があること、②多様な種類の生き物がいること、③同じ種でも異なる個性(遺伝子)があること、という3つの要素があり、この3つがつながることで、地球上の豊かな自然環境と生命の営みが保たれています。このつながりが1つでも切れると、自然のバランスは崩れてしまいます。

私たち人間も生物多様性の恩恵を受けています。例えば、ミミズや土の中の微生物が、落ち葉やふんを分解して肥えた土を作らないと、豊かな畑や森は育ちません。ミツバチがいなくなると受粉ができず、野菜や果物が実らなくなり、私たちの食卓から食べられるものが減ってしまいます。また、ノスリやオオタカなどの猛禽(もうきん)類がいなくなると、天敵がいなくなったネズミなどが大繁殖し、田畑の作物を荒らしたり、森の植物の根をかじり尽くし、山崩れを引き起こしたりします。

世界中の動植物、そして私たち人間も、さまざまな命に支えられて生きているのです。

ネイチャーポジティブ自治体認証

市は、全国の自治体として6番目の、日本自然保護協会(NACS―J(ナックス―ジェイ))による「ネイチャーポジティブ自治体認証」を6月に取得しました。

認証書を手にした3人が登壇するネイチャーポジティブ宣言・自治体認証書授与式
▲ネイチャーポジティブ宣言・自治体認証書授与式の様子

この認証は、地域の自然を守り育てる具体的な取り組みや、おだわら環境志民ネットワークと協働で取り組む姿勢が、専門的な視点から高く評価されたものです。これまでの地域の取り組みと、小田原の森里川海のつながりが、次世代に誇れる素晴らしい財産であると認められた証でもあります。

ネイチャーポジティブを目指して

自然環境を豊かにすることは簡単ではありませんが、決して不可能なことではありません。庭に花を植えてチョウを呼ぶこと、地元のおいしい食材を選ぶこと、里山や河川の保全活動へ参加することなど、一人一人の小さな選択が、小田原の自然を「プラス」に変える大きな原動力になります。

10年後、50年後のこどもたちに、今よりも豊かな小田原の自然をバトンタッチできるよう、まずはできることから初めの一歩を踏み出しましょう。

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